15秒の間、カメラは一度もカットしません。輪をくぐったあと、ビー玉が最初のドミノに当たり、連鎖反応がベルで終わります。
ビー玉の連続性に明確な誤りがあります。最初のドミノの背後に、別物か判然としない丸みを帯びた赤い形が現れます。のちに追っていたビー玉がフレーム外に出て、倒れた列の背後に移動過程なしで再出現します。

ビー玉が倒れたドミノの背後に再出現。画像:著者作成。
音のタイミングはまちまちです。最初のドミノのクリックは視覚的接触に一致しますが、ベルは約0.15秒遅れます。アクションが早めに終わるため、最後の数秒はほぼ静止状態です。
また、ビー玉が輪を通過する様子は完全には納得感がないと感じました。
シーンを変えずに1要素だけを編集
次に、1つの属性だけを変え、それ以外はすべて維持するよう依頼しました。
Change the red glass marble to a deep sapphire blue. Keep its size, transparency, reflections, and movement the same.
Preserve the wooden track, brass hoop, dominoes, bell, lighting, camera movement, and original sound effects. The chain reaction should happen at exactly the same moments as in the original video.意図した変更は色のみです。ビー玉は濃い青になりましたが、大きさ、透明感、位置、ハイライトはそのままです。シーンや出来事のタイミングも含め、それ以外はすべて不変です。

一致するフレーム:赤と青のビー玉の比較。画像:著者作成。
誤りもそのまま残りました。曖昧な丸い形や、のちのビー玉の再出現は、同じ瞬間に青へと変わっています。これらに気づいておく必要があります。言及しなかった欠点は次の編集にも引き継がれるからです。
編集では新しいオーディオトラックが生成されました。効果音のパターンは同じですが、約45ミリ秒(およそ1フレーム)遅れて戻ってきます。この遅延は後続の編集でより目立ちます。
フルスタイル変更時の動き
最後の編集では、手作りのストップモーション風を求めつつ、青いビー玉とタイミングは維持するよう依頼しました。
Re-render the entire marble-run scene as a handcrafted stop-motion animation made from painted paper, cardboard, and textured fabric.
The wooden track becomes layered cardboard, the brass objects become painted miniature props, and the blue glass marble keeps its recognizable color and shape.
Preserve the original sequence and timing: the marble rolls down the track, passes through the hoop, strikes the dominoes, and the bell rings at the end. Keep the original camera movement and sound effects, with the tactile imperfections of handmade stop-motion animation.青い色とガラスの質感は残り、コースとドミノは層状のボール紙になりました。カメラの軌道と出来事のタイミングも不変です。

真鍮のベルがペイント小道具に。画像:著者作成。
リスタイルは一部のみ成功しました。ベルは塗装風ですが、輪や工房の背景は写実的なままで、布素材は登場しません。フレーム単位で比較すると、各フレーム間の動きは一定で、ストップモーション特有のコマ送り感はありません。
ベル周りのコミック風のラインは指示していませんが、シーケンス自体は保たれています。元の動画と比べてサウンドトラックは約85ミリ秒ずれ、ベルは衝突の約0.23秒後になりました。
テスト結果、生成時間、コスト
生成は1分未満で完了し、各編集は約2分かかりました。3本の完成動画の合計は約$3.55で、返却された使用量を Google 公開料金で換算しています。

同じ丸い形状が両方の編集後も残存。画像:著者作成。
編集は、Google が元の動画を再処理するため、わずかに高くつきます。
Gemini Omni 1.2 Flash の料金と提供状況
Gemini Omni 1.2 Flash は720pで1秒あたり約$0.07、APIに無料枠はありません。Google の各アプリは独自のプランとクォータを使用します。テストでは720pを使用しました。解像度が高いほど高額になります。
解像度別の Gemini Omni 1.2 Flash 料金
公開料金では、15秒のクリップは元素材の処理費を除き約$1です。1080p と 4K は、低解像度からの拡大のため高くなります。 video:
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解像度 |
15秒あたりのおおよその費用 |
|
360p |
$0.35 |
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720p |
$1 |
|
1080p(拡大) |
$1.55 |
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4K(拡大) |
$3.15 |
Google はまた、編集時にソース動画を処理する費用を請求します。Google の各アプリのサブスクリプションは別料金体系です。
Gemini Omni 1.2 Flash はどこで使える?
開発者は、有料の Gemini API、Google AI Studio、Google Cloud 経由で Gemini Omni 1.2 Flash を利用できます。

Omni 向けの AI Studio 動画設定。画像:著者作成。
Google はまた、複数のアプリでこのモデルを提供しています。各製品は独自のプランとクォータを使用します。
- Flow:シーンの指示や追加入力での編集に対応
- Google Vids:Google アカウントまたは Workspace ユーザーは、Vids の発表によると、毎月最大3本・各15秒の動画生成を無料で利用可能
- Gemini アプリ:15秒動画が Google AI Ultra 契約者に順次提供
- Google 広告:動画キャンペーン向け
Gemini for business については Google の投稿間で食い違いがあり、ローンチ投稿では一般提供としつつ、Cloud 投稿では「近日提供」としています。アップロードした動画の編集は、欧州経済領域(EEA)・スイス・英国では利用できませんが、モデルが生成した動画の編集は引き続き可能です。
Gemini Omni 1.2 Flash の制限と初期レビュー
Google は、動きの速いスポーツ、スクリプトの急な変更、複雑な物理現象を依然として難点に挙げています。Gemini API ガイドには、否定命令はメインのプロンプトに入れること、完全対応は英語のみであることが追記されています。ドミノの連鎖は複雑な物理に該当しますが、ひとつのビー玉コースだけで告知内のすべての主張を検証することはできません。
初期レビューの多くは、このモデルへのアクセスを販売する企業から出ています。ローンチ当日に公開された Segmind のテストでは、解説動画や単純な編集は指示に従った一方、グラフの点の高さが誤っていたり、一部の指示が無視されたりしたと報告されています。
今回のテストには台詞や口の動きに合わせた音声、動画内に表示するテキスト、数値は含まれていないため、それらの領域については評価していません。また、ここでは詳細な編集プロンプトを用いましたが、Google のプロンプトガイドはシンプルな指示を推奨しています。
まとめ:Gemini Omni 1.2 Flash は使う価値があるか?
Gemini Omni 1.2 Flash は、中心的な問いに対して部分的に答えました。シーケンスと色変更は保たれましたが、ビー玉のワープとベルの遅れは後続バージョンにも引き継がれました。スタイル変更は素材感を変えましたが、動きは元のままに見えます。
改善の余地はあります。ドラフトクリップや単純なバリエーションを、誰かがレビューする前提には適しています。連続した長い編集には、連続性や厳密なタイミングが肝心な場合ほど不向きです。古い誤りが残り、手を加えるたびにコストがかさむためです。青いビー玉は残りましたが、その脇の欠点も同様に残りました。
FAQs
Gemini Omni 1.2 Flash の動画は最長どのくらいですか?
標準のクリップは最大15秒ですが、APIでは長さを未指定の場合10秒がデフォルトです。開始フレームと終了フレームの両方を指定したリクエストも10秒で停止します。Gemini Developer API の拡張は合計30秒まで、Google Cloud では合計40秒までと記載されています。
既存の動画を Gemini Omni 1.2 Flash で編集できますか?
はい。Google Cloud では、入力と出力の長さが一致し、3〜15秒の範囲である必要があります。変更のガイドとして参照画像を最大2枚まで追加できます。なお、欧州経済領域・スイス・英国では、アップロードしたクリップに関する地域制限が引き続き適用されます。
Gemini Omni 1.2 Flash は音声付き動画を生成しますか?
はい。生成したクリップには、同一出力内で音声・音楽・効果音を含められます。音声の編集は依然として未提供で、参照用動画内の音声は無視されます。アップロードした音声を別のガイドとして使うには、承認済みの Google Cloud アカウントが必要です。
15秒の Gemini Omni 1.2 Flash クリップの費用はどのくらいですか?
新規の15秒・720p出力には約$1、4Kでは約$3を見込んでください。編集ではソースクリップの処理料が加算されます。完成した720p動画を4Kにアップスケールすると、出力費に約$2が追加されるため、最終的な請求は生成・編集・解像度変更の組み合わせで決まります。
Gemini Omni 1.2 Flash は無料で使えますか?
いいえ、直接の Gemini API 利用は有料です。Google Vids は、Google アカウントおよび Workspace ユーザーに対し、毎月最大3本・各15秒の動画生成を無料で提供します。公式投稿では生成のみ確認されており、編集の可否は明記されていません。Gemini アプリで15秒クリップを利用するには Google AI Ultra のサブスクリプションが必要です。
AI動画のアップデートは、より長いクリップや編集のコントロール強化をうたうことが多くあります。Google のGemini Omni 1.2 Flashはその両方に対応します。テキストや画像、動画から短い動画を作成し、その後のプロンプトで結果を修正できます。標準の長さは15秒になり、同一クリップ内で音声も生成します。
私が気になったのは、シーン全体を保ったまま、1つの要素だけを編集で変えられるかどうかです。以前のバージョンでは問題がありました。そこで、ビー玉コースで試し、まずビー玉の色を赤から青に変更し、続けて同じクリップをストップモーション風にリスタイルしました。
検証結果
この記事の要点と、新モデルを使って得られた大きな発見は次のとおりです。
色の編集が最も明瞭な結果でした。次のセクションでは、元のクリップとスタイル変更が崩れる箇所を示します。
Gemini Omni 1.2 Flash とは?
Gemini Omni 1.2 Flash は、テキスト・画像・動画を入力として受け取り、音声付きの動画を返します。
Gemini のテキストモデルと異なり、動画と音声を同時に生成します。各動画には不可視の SynthID ウォーターマークが付与されるとGoogleは述べています。Gemini Omni の概要では、モデルファミリー全体を扱っています。
API のセットアップが必要な場合は、Gemini Omni 向け Python メディアパイプラインガイドをご覧ください。本記事では動画の挙動に絞って解説します。
Gemini Omni 1.2 Flash の新機能は?
今回の更新は、動画ワークフローの4要素に関わります:クリップ長、追加入力による編集、生成音声、解像度別の料金です。
15秒の動画生成と編集
生成・編集できるクリップは3〜15秒で、1秒刻みです。Omni 1.1 Flash は10秒まででした。最初と最後のフレームから生成する動画は10秒に制限されます。延長上限は異なり、Gemini API は完成動画を30秒に制限、Google Cloud のドキュメントでは合計40秒までと記載されています。
参照画像と対話的な動画編集
モデルは、クリップ生成時のガイドとして画像や短い動画を利用できます。後続のプロンプトで、15秒全体の動画も編集できます。
生成音声とカメラワーク
Gemini Omni 1.2 Flash の各動画には、音声・音楽・効果音を含められます。アップロードした音声をガイドに使うには Google Cloud の承認が必要で、公開の Gemini API では利用できません。プロンプトでカメラの動きも指定できます。
360p の下書きと 4K アップスケーリング
モデルは360p と 720p の動画を作成し、その後 1080p または 4K に解像度を上げられます。Google のドキュメントにある対応経路は、360p→720p/1080p、720p→1080p/4K です。
Gemini Omni 1.2 Flash と 1.1 の違い
上の機能一覧は、新たな上限と出力に関する主張が混在しています。公開情報で直接比較できるのは、クリップ長と動画の価格の2点です。
仕様
Gemini Omni 1.1 Flash
Gemini Omni 1.2 Flash
生成・編集できる長さ
最大10秒
3〜15秒
実質的な720pの価格
1秒あたり約$0.10
1秒あたり約$0.07
移行期間後のレガシーモデル
リクエストは1.2へルーティング
現行バージョン
ここで確かな数値は、長さと価格だけです。Google の参照機能に関する主張の裏付けは、自社のデモのみに限られます。
Gemini Omni 1.2 Flash の検証:動画生成と編集
テキストから生成した1本のクリップ、色の編集、青いビー玉版のスタイル編集の計3本でテストしました。いずれも15秒、720p、16:9です。以下の4点で評価しました。
最初の動画は、4つすべてを1つのシーンに収めています。その後の各編集で、何が変わって何が残るかが見えてきます。
元のクリップの動きと音
結果は半分成功といったところです。順序は守られていますが、ビー玉が消え、ベルのタイミングが遅れます。
最初のテストでは、物理表現、アクションを追うカメラ、各衝突に同期した音を求めました。