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Nano Banana 2.1 は、Google の画像生成・編集モデルに対する10月のアップデートです。これはNano Banana 2の後継で、以前のガイドでも取り上げました。
主な変更点は、画像品質、プロンプト忠実度、テキスト描画、被写体の一貫性です。Nano Banana 2 もすでにこれら4点に対応していたため、通常の利用で違いが見えるかを確かめました。そのために、両モデルに同一の生成・編集プロンプト4本を与え、最終的な評価を下します。
要点
- Nano Banana 2 は引き続き動作しますが、提供終了時期未定のまま非推奨となりました。
- Google は 2.1 の方が総合選好、インフォグラフィック、編集で高スコアと報告。一方で、小さな文字や左右配置は依然として弱点です。
- 画像出力は 1K/2K で約半額、4K で約25%低下しましたが、入力と推論の料金は上がりました。
- 差が最も効くのは、繰り返しの編集やテキスト入りのレイアウトです。最初の単純な画像はどちらのモデルでも似た仕上がりになる場合があります。
Nano Banana 2.1 とは?
Nano Banana 2.1 は Google の Nano Banana 画像モデルの現行版です。対応するアプリケーション・プログラミング・インターフェース(API)の ID はgemini-nano-banana-2.1です。
やや混乱しやすいのが名称です。Nano Banana 2 は Gemini 3.1 Flash Image とも呼ばれ、Nano Banana Proは同系統の別モデルです。Nano Banana 2 はまだ使えますが、Google は提供終了時期を明示しないまま非推奨化しています。
Nano Banana 2.1 の新機能は?
2.1 は新ツールの追加よりも、信頼性の向上に重点を置いています。
画像品質、プロンプト忠実度、テキスト描画
Google は 1K/2K/4K における写実性、プロンプト忠実度、テキスト、インフォグラフィックのレイアウト改善を報告しています。モデルカードでは、小さな文字のボケや左右に関する誤りは依然として挙げられています。
画像編集と被写体の一貫性
Google は 2.1 の変更点として、被写体の一貫性も挙げています。ここでは、周囲のキャラクター・物体・シーンを変えずに、1要素だけを変更できることを指します。
Nano Banana 2 から引き継いだ機能
Nano Banana 2 はすでに以下をサポートしていました。
- 最大14枚の参照画像
- Google 検索によるグラウンディング
- 4K 出力
- 8:1 などの超横長アスペクト比
2.1 では超横長画像のタイル化を修正し、512px オプションを廃止しました。
Nano Banana 2.1 のベンチマーク
Google は2種類のスコアを公開しています。総合選好、インフォグラフィック設計、一般的な編集は、人手の並列比較を Elo に変換したもの(スコアが高いほど好まれた割合が高い)。インフォグラフィックの正確性は別の AutoRater 指標で、少数の値は Elo ではありません。
カード上では両モデルとも「Thinking」と表記され、minimal、medium、high の別は明記されていません。これは、Google が私の実機テストと同じhigh設定を使ったことを示すものではありません。
画像だけに関心がある場合は、この表を飛ばして実機テストに進んでください。
|
ベンチマーク |
Nano Banana 2.1(Thinking) |
Nano Banana 2(Thinking) |
|
総合選好(Elo) |
1050 ± 14 |
990 ± 7 |
|
インフォグラフィック設計(Elo) |
1048 ± 17 |
961 ± 12 |
|
インフォグラフィックの正確性(AutoRater) |
0.521 |
0.179 |
|
一般的な編集(Elo) |
1026 ± 12 |
938 ± 11 |
Elo の行から、インフォグラフィック設計と一般編集に差があることがわかります。とはいえ、これらは平均値であり、単一のプロンプトで常に 2.1 が勝つことを保証するものではありません。
Nano Banana 2.1 と Nano Banana 2 の比較テスト
両モデルに同じGoogle AI Studioから4つのプロンプト(シーン作成、小さな編集、シーンの移動、インフォグラフィック化)を与え、Thinking は両方ともhighに設定しました。
各モデルは編集時に自分の直前の画像を参照しました。以下の4比較はすべてこのテストによるもので、左が Nano Banana 2、右が Nano Banana 2.1 です。
テスト1:写実性と物体配置
まず、物体数と配置を確認しやすいシーンから始めました。
A photorealistic image inside a sunlit greenhouse: a small copper robot waters three sunflowers with a yellow watering can. An orange cat sleeps on a wooden bench behind the robot, and a blue bucket sits to the robot's left.

両方ともヒマワリ3本と、ロボットの後ろに猫を描いています。Nano Banana 2.1 では、青いバケツが見る側の左手にあります。
どちらも写真として通用し、猫もロボットの後ろに配置されています。Nano Banana 2 は磨かれた銅のロボット、別々の鉢に植えられた3本の花、強い日差し。Nano Banana 2.1 は緑の跡がある使い込まれたロボット、1つの鉢に3本の茎、柔らかい光です。
バケツの位置は、プロンプトの「ロボットの左」を満たすかを判定するには曖昧です。Nano Banana 2.1 では見る側の左にありますが、ロボットが花に向いています。Nano Banana 2 はロボットの前に置いており、これも解釈が分かれます。
テスト2:単一オブジェクトの編集
次に、1つのオブジェクトだけを変更し、他はそのままにするよう指示しました。なお、ChatGPT 画像ガイドでも同様のピンポイント編集を扱っています。
Change only the watering can from yellow to bright red. Keep the robot, cat, flowers, bucket, lighting, and everything else unchanged.

どちらのモデルもジョウロを赤にし、各自の最初の画像のその他要素は維持しました。
両モデルともジョウロは赤に、シーンの他要素は維持。Nano Banana 2 の滑らかなジョウロは、少しだけ擦れが戻っています。これは好みの問題であり誤りではないため、このテストは引き分けです。
テスト3:新しい環境での被写体一貫性
3つ目は難易度を上げ、シーンを屋外に移しつつ、被写体の同一性を保つよう求めました。
Move this scene to a rainy rooftop garden. Keep the same robot, cat, sunflowers, red watering can, and blue bucket. Adjust the lighting, shadows, and reflections to match the rain.

Nano Banana 2(左)は温室の屋根を残したまま室内に水たまりを作成。Nano Banana 2.1(右)は屋外にシーンを移しました。
Nano Banana 2 は温室(ガラス屋根込み)を維持し、ガラス越しにスカイラインを追加しました。被写体の整合は取れ、濡れた反射デッキも自然ですが、屋根のある建物内に水たまりがあり、屋上庭園というより「雨漏りする温室」に見えます。
Nano Banana 2.1 は屋外のレンガ造りの屋上(非常階段あり)へ移動。被写体は前画像とポーズまで一致し、貼り付け感もありません。銅は濡れ、足元は水たまりに反射。これは Nano Banana 2.1 の勝ちです。
テキスト描画とインフォグラフィック設計
最後は同じチャットのまま、写真から図解に切り替えました。
Create a clean horizontal infographic titled "How a Sunflower Grows", with four numbered stages: Seed, Sprout, Seedling, Flower. Use flat vector illustrations, clear arrows, and readable sans-serif labels. Include a small illustration of the same copper robot in the corner. No extra text.

Nano Banana 2(左)は未完成のレイアウトを前の写真に重ね、Nano Banana 2.1(右)は完成したインフォグラフィックを生成しました。
ここで差が開きました。Nano Banana 2 は、雨の温室のぼかし画像上に未完成のカードレイアウトを重ねています。タイトルは正しいものの、"SPROUT" の P が滲み、"SEEDLING" も滲み、ステージ4のラベルがなく、矢印はなく、ロボットはぼやけた足だけが見えます。
Nano Banana 2.1 は完成したインフォグラフィックを生成。タイトルは全大文字で正しく綴られ、4つの段階が順に番号付き、矢印は3本、余計なテキストなし。隅のロボットは銅のロボットに似ていますが、アンテナが増え、横に赤いジョウロがあります。同一チャット内での指示のため、この結果はこの編集チェーンに適用されます。Nano Banana 2 を新規会話で再検証はしていません。
Nano Banana 2.1 の価格と提供状況
Gemini API では、画像1枚あたりの一律料金ではありません。2.1 では画像が安くなった一方、プロンプトと推論は高くなりました。
Nano Banana 2.1 の API 料金
Google の料金ページには、いずれのモデルにも無料の API ティアは記載されていません。
|
標準レート |
Nano Banana 2.1 |
Nano Banana 2 |
|
入力(100万トークンあたり) |
$1.50 |
$0.50 |
|
テキスト・推論出力(100万トークンあたり) |
$7.50 |
$3 |
|
1K 画像 |
$0.0336 |
$0.067 |
|
2K 画像 |
$0.0504 |
$0.101 |
|
4K 画像 |
$0.113 |
$0.151 |
1K と 2K では、画像料金は Nano Banana 2 の約半額です。4K では約25%低くなります。一方、入力は3倍、推論は2.5倍のコストとなるため、長いプロンプトや多数の参照画像を使うと、その節約効果は小さくなり得ます。
Gemini アプリ、Flow、AI Studio、API での利用
Nano Banana 2.1 は Gemini アプリ、Flow、AI Studio、API で利用可能です。サブスクリプション利用と API 課金は別管理です。
- Gemini アプリ:Google のGemini 画像ページでは、Nano Banana 2.1 は Google AI Plus/Pro/Ultra プランに紐づきます。
- Google Flow:そのモデル一覧には Nano Banana Pro、Nano Banana 2 Lite、Nano Banana 2.1 が含まれますが、Nano Banana 2 は含まれません。
- AI Studio と API:どちらも ID 指定で両モデルを提供します。Google AI プランは AI Studio の利用上限を引き上げますが、API キーの課金は別です。
モデル名はアカウントや地域によって異なる場合があります。AI Studio または API では、両バージョンを名前で選択できます。
Nano Banana 2.1 を使うべきタイミング
Nano Banana 2.1 は、繰り返しの編集、インフォグラフィック、短いテキスト入りレイアウト、複数の参照画像、ワイドな 2K/4K 出力に適しています。屋上とインフォグラフィックのプロンプトで差が最も大きく出ましたが、小さな文字、長文、厳密な配置は依然として限界があります。
Nano Banana 2 は、既存のワークフローが 512px 出力や低い入力・推論料金に依存している場合には、依然として意味があります。ただし、Google が非推奨化しているため、2.1 を検証する間の一時的な理由であり、新規プロジェクトを旧モデルで始める理由にはなりません。
まとめ
Nano Banana 2.1 は全プロンプトで勝ったわけではありませんが、Nano Banana 2 が取りこぼした難しい2課題を完了しました。これは Google の編集とインフォグラフィックのスコア傾向と一致します。一方で、最初の2プロンプトの拮抗と、入力・推論コストの上昇により、結論は過度に一般化しません。
画像生成以外も含めた Gemini の広い活用については、Practical AI with Google Gemini and NotebookLM コースで、プロンプト作成、Gemini Canvas、NotebookLM を解説しています。
FAQs
Nano Banana 2.1 は無料で使えますか?
API では無料枠はありません。Gemini アプリでは 2.1 は Google AI Plus/Pro/Ultra プランに紐づき、Flow はすべてのユーザーに1日50クレジットを提供します。なお、2.1 の Flow での固定クレジット消費は公開されておらず、API 課金は別管理です。
Nano Banana 2.1 は Nano Banana 2 より優れていますか?
Google のテストでは、編集とインフォグラフィックで 2.1 の方が高評価です。私の4つのプロンプトでも同様の傾向が見られましたが、すべてで大差が出たわけではありません。既定の Thinking レベルも異なります。2.1 はmedium、Nano Banana 2 はminimalが既定です。
Nano Banana 2.1 と Nano Banana Pro の違いは?
Nano Banana 2.1 の方が安価です。Google の公表では、Pro は 1K/2K が $0.134、4K が $0.24、これに対し 2.1 は $0.0336、$0.0504、$0.113 です。Pro はより複雑な画像タスク向けと位置づけられていますが、本記事では検証していません。
Nano Banana 2.1 は 4K 画像を生成できますか?
はい、API 経由で可能です。Gemini アプリのヘルプでは、Google AI プランのユーザーは最大 2K で画像をダウンロード可能と記載されており、4K はすべてのインターフェースで提供されているわけではありません。解像度だけでは、小さな文字や左右の誤りは必ずしも解消しません。
Nano Banana 2.1 は Nano Banana 2 の代替になりますか?
はい。Google は Nano Banana 2(gemini-3.1-flash-image)を非推奨化し、新規プロジェクトには 2.1 を推奨しています。提供終了日は未発表のため、既存の Nano Banana 2 プロジェクトは移行検証中も引き続き API を利用できます。